アリスの部屋
レジオネラ属菌のモノクロラミン消毒法とは
お元気様です!
今日は「成人の日」ですね。
昨日成人式が行われた地域も多かったようで、
美しい晴れ着姿や素敵なスーツ姿の成人の輝かしい笑顔を見るとこちらも元気になります。
特に、東日本大震災で被災した成人は当時小学校5年生だったとの事。
「亡くなった友人の分もしっかり生きる」との言葉が印象的です。
つらい思いを乗り越えた分、立派な大人になれるのだろうと思いました。
さて、本題です。
今回は、アルカリ性の温泉でも効果的な「モノクロラミン消毒法」についてです。
レジオネラ汚染防止対策として、浴槽水の遊離残留塩素濃度を、通常0.2mg/L~0.4mg/L程度に保ち、かつ最大1.0mg/Lを超えないように務める等、適切に管理を行うことが「レジオネラ症を防止するために必要な技術上の指針」(平成15年7月厚生労働省告示)に示されています。
使用される次亜塩素酸ナトリウムは、殺菌効果は優れていますが、
①アルカリ泉質やアンモニア態窒素が多く含まれる泉質等では濃度管理が困難で殺菌効果が低下する
②カルキ臭がする
③トリハロメタン等の消毒副生成物の発生
などの問題があります。
これらを解決するための方法として、水道法施行規則第17条に記載されている結合塩素に着目し、
結合塩素の一種であるモノクロラミンを使用しての浴槽水を消毒するのがモノクロラミン消毒法です。
モノクロラミンは、すでに米国の給湯/給水系でレジオネラ症発生を抑制している実績があります。
静岡市では2013(平成25)年4月1日から、全国で初めて、
浴槽水の消毒方法として遊離残留塩素による方法とモノクロラミンによる方法を併記し、
どちらかを選択できることとしたとの事です。
モノクロラミン消毒法のメリットデメリットは以下の通りです。
①メリット
・広範囲の pH 領域で殺菌効果が期待できる。
・バイオフィルムへの浸透性が高い。
・残留性が高く、遊離残留塩素よりも時間経過や入浴者の持ち込む有機物による消費が少ない。
・レジオネラ属菌の宿主アメーバに対して大きな効果がある。
・刺激性が低い。
②デメリット
・保管ができず用時調製が必要である。
・薬剤コストが高くなる可能性がある。
・遊離残留塩素に比べて遅効性である。
今後の利用状況、コストなどに注目してゆく価値はありそうそうです。
お客様の安心・安全のために施設管理を徹底しましょう!!