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『公衆浴場における衛生管理要領』にみる塩素管理の5つの要点 ~レジオネラ対策~

お元気様です!

『公衆浴場における衛生等管理要領』にみる塩素管理の5つの要点

『公衆浴場における衛生等管理要領』に記載されているポイントを抽出列記します。

(1)浴槽水は、毎日完全に換水して浴槽を清掃すること。ただし、これがむずかしい場合でも、

1週間に1回以上は完全に換水して浴槽、配管 ろ過装置などを塩素剤などで消毒清掃します。

(2)浴槽水の消毒に当たっては、塩素系薬剤を使用し、浴槽水中の遊離残留塩素濃度を頻繁に測定します。

通常0.4㎎/L程度を保ち、かつ、遊離残留塩素濃度は最大1.0㎎/Lを超えないように努めます。

また、当該測定結果は検査の日から3年間保管します。

(3)オゾン殺菌、紫外線殺菌、銀イオン殺菌、光触媒などの消毒法を採用する場合には、塩素消毒を併用するなど適切な衛生措置を行います。

(4)1週間に1回以上、ろ過器を十分に逆洗洗浄して汚れを排出するとともに、ろ過器および循環配管について塩素剤などの適切な方法で

消毒・清掃し生物膜を除去します。

(5)ろ過器を使用していない浴槽水および毎日完全に換水している浴槽水は1年に1回以上、連日使用している浴槽水は1年に2回以上

(ただし、浴槽水の消毒が塩素消毒でない場合には1年に4回以上)、水質検査を行い、その結果は検査の日から3年間保管します。

こうした衛生管理要領に則って、浴槽水の基準をクリアすべく、水質・設備などに適した管理法を設定する必要があります。

まずは換水と塩素消毒による応急対策が大事

レジオネラ属菌が発生する危険性が発見された場合、もしくは自主検査によって汚染が確認された場合は、

原因の追究と応急処置を行い、その後に根本的な対処に着手します。ただし、レジオネラ症またはその疑いのある患者が発生した場合は、

直ちに保健所に通報し、その指示にしたがいます。

応急処置の手順としては次のことを基本とします。

①汚染個所の特定

・菌の検出された場所を特定し、汚れやバイオフィルムなど汚染の指標となるものがないか、設備全体をチェックします。

・殺菌設備にトラブルや作動異常がないかをチェックします。

②管理状況の把握

・塩素管理などの検査記録をチェックし、適切な殺菌消毒がされていたかを確認します。

③応急処置

<換水と高濃度塩素消毒の正しい方法>

・塩素剤を投入し、残留塩素濃度10~50㎎/L程度(配管などの材質の腐食が憂慮される場合には、

5~10㎎/L程度)で浴槽および配管・ろ過器内の循環洗浄(1~2時間)をした後に、全換水します。

循環型でない浴槽の場合は、浴槽水を直ちに全換水し、塩素系薬剤で浴槽を洗浄します。

<塩素剤による循環消毒の正しい方法>

・全換水後、塩素系薬剤による消毒管理を行い、残留塩素濃度を確認し、記録します。水質などに合わせ、

0.4㎎/L(pH8.5程度以上の場合は0.5~1.0㎎/L)で安定した遊離残留塩素濃度が保てるように薬剤の投入量や投入時間を調整します。

・コンスタントな塩素管理が設定できたら、再度自主検査により、菌の有無を確認します。

④根本対処—–汚染原因及び個所についての防止策

・設備の改善、部品の定期交換など

・水質と殺菌方法が適していたかの再検討、または、正しい塩素管理法の確立

・管理手順、点検ポイントなどの明示と実施(マニュアルづくり)

・責任者および作業担当者の教育

こうした処置において塩素系薬剤は、汚れやバイオフィルムの除去と殺菌消毒の両方に効果を発揮できるので便利です。

 

 

 

 

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