アリスの部屋
★ろ過器の機能と種類についてのお話★
お元気さまです!!
本日はろ過器の機能と種類のお話をいたします。
【ろ過器の機能について】
機能的には、物理ろ過と生物浄化に分けられます。
物理ろ過装置の機能は、微細な粒子や繊維あるいは髪の毛などを除去するものですが、水に溶け込んだ物質を分解・除去する能力はありません。
ろ過装置は浴槽システム全体の表面積を増やすため、レジオネラ症予防の観点からはできるだけ装置を小さくすることが必要です。
生物浄化装置は、ろ材に多孔質の自然石、人造石(セラミックボール等)あるいは活性炭などを用い、これらを支持体として微生物を繁殖させて
生物膜を形成させ浴槽水の汚濁を分解させる仕組みです。特に循環式浴槽では水温が高く、生物膜はレジオネラ属菌の増殖の場であり、
ろ過装置がレジオネラ属菌の供給源になるため、循環式浴槽用のろ過装置として生物浄化装置は使用できません。
【ろ過器の種類】
物理的ろ過器には大きく分けて、①砂式、②けいそう(珪藻)土式、③カートリッジ式の3つの方式があります。
公衆浴場における「管理要領等」では、ろ過器は浴槽ごとに設置することが望ましいとされています。
さらに、循環式浴槽のろ過能力は、1時間に浴槽の湯が1回以上ろ過されることとされており、一般的には1.5~3回程度の能力としている例が多いようですが、
入浴者数に対して浴槽の容量が大きい場合などは、それほど多くろ過をしなくても、濁度の基準を超えることはないでしょう。
溢水とそれに見合う補湯が行われれば、過マンガン酸カリウム消費量及び濁度が理論的に公衆浴場法の浴槽水の水質基準を超えないことが
厚生労働科学研究班の試算により示されています。
①砂式
砂式は、水質の変動に強く操作が容易で比較的安定した水質が得られるため、一般に多く使われています。
ろ過タンク内に、粒子径や比重の異なる天然砂などを積層して湯をろ過するもので、20~50μm程度までの汚濁を捕捉します。
なお、レジオネラはろ過速度によって左右され、一般に25~50m/hのものが使われていますが、
ろ過精度を考えれば40m/h以下の速度を維持することを推奨します。
ろ材が目詰まりしたら、湯を逆に流して(逆洗)汚濁を清掃・排除しますが、その回数は週1回以上定期的に行い、同時にろ材の消毒をする必要があります。
適切な洗浄を行わなかったり、多少の汚濁が残ったりすることで砂が固まり、微生物の繁殖を招きます。確実に汚濁を排除し、消毒することが重要です。
②けいそう土式
ろ布(合成繊維膜)に微細なけいそう土粉末を2~6mm程度の厚さで積層させて、ろ過膜を作りろ過するのもので、
5μm程度までの汚濁を捕捉できるなど、ここに示した3方式のうちで最も除去性能に優れています。けいそう土に細かい物を使用すれば
細菌でも補足出来ますが、配管等でも微生物が増殖するので、ろ過器のみで細菌を抑えることはできません。
ろ材が詰まったらけいそう土を洗い落として、新しいけいそう土を付着させてろ過膜を作り直しますので、汚濁をろ過器から排出できます。
このろ過器は、公衆浴場などで使われている例が多いようです。
③カートリッジ式
合成繊維の糸を筒形に巻いたカートリッジと、ポリエステル不織布のプリーツ形カートリッジをろ材にしたものがあり、
ろ過水量に応じた本数を使用し10~15μm程度までの汚濁を捕捉できます。糸巻き式のカートリッジは逆洗機能が付いていないので、
一般には消耗品として破棄します。また、プリーツ形はタンクから取り出して洗浄できますが、操作が容易ではありません。
現在では、比較的入浴者が少なく小規模な浴槽に使われていますが、捕捉した汚濁物質を定期的に除去できないため、浴槽用のろ過器としては好ましくありません。
(厚生労働省のHP「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアル」参照 https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000577571.pdf)
レジオネラ属菌検査 税込み5,500円
浴槽水4項目検査 税込7,700円
原水等6項目検査 税込8,250円
安く・早く・正確にをモットーに行っております。