アリスの部屋
★循環式浴槽の構造上の問題点と対策のお話★~part1~
お元気さまです!!
本日は循環式浴槽の構造上の問題点と対策を2回に分けてお話したいと思います。
①循環湯の吐出口は浴槽の水面下に設ける
浴槽内の湯が部分的に滞留しないように配置しつつ、循環湯の吐出口の位置は必ず
浴槽の水面より下に設けます。
循環湯の一部を浴槽水面より上部に設けた湯口から浴槽内に落とし込む構造のものがよく見受けられます。
これは旅館や娯楽施設の浴場で、湯を豊富に見せるための演出として行われているようですが
新しい湯と誤解して口に含んだりする入浴客もあり、
またレジオネラ症感染の原因であるエアロゾルが発生するなど衛生的に危険なものです。
浴槽の湯口からは新しい温泉水や湯、水以外は流さないようにする必要があります。
②浴槽循環湯を打たせ湯等に使用しない
湯を上部から落として、マッサージ効果を期待した「打たせ湯」は
エアロゾルが発生して口や目にも入り込むことがあり、レジオネラ属菌に感染する危険性があるため、
循環浴槽水やオーバーフロー水等を再利用した水をそれにしようすることは
できません。
同様に、シャワー等もエアロゾルを発生させるため循環している浴槽水を使用してはいけません。
③気泡発生装置の使用は、更に管理面を強化する必要がある
現在、気泡風呂、超音波あるいはジェット風呂などと称する浴槽内で、
気泡を発生させて入浴を楽しむ浴槽が多く設置されています。
しかし、水面上で気泡がやぶれてエアロゾルが発生するためレジオネラ属菌が飛散するおそれがあります。
従って気泡発生装置を使用する場合はこれによる感染の危険が高くなります。
気泡発生装置等を設置している場合は、連日使用している浴槽水を使用しないようにするほか、
点検・清掃及び排水が容易に行うことができ、空気取入口から土ぼこりや浴槽水等が入らないような
構造とし、内部に生物膜が形成されないように管理する必要があります。
また、浴槽水の水質基準を厳守するとともに気泡発生装置の責任者を定めて、
責任の所在を明確にしておくなど、更に管理面を強化する必要があります。
④浴槽への補給水や補給湯の配管を浴槽循環配管に直接接続しない
浴槽の湯は、入浴者によるかけ湯や溢水などによって減っていくため、
新しい湯や水を補給する必要があります。
浴槽に補給する湯や水は、必ず浴槽水面上部から浴槽に落としこむ方法をとり
浴槽の湯が給湯・給水配管に逆流しないようにしなければなりません。
浴槽循環配管に給湯配管あるいは給水配管を直接接続することは、
逆流防止のため禁止されています。
逆止弁を付けても細菌等の汚濁の逆流を防ぐことはできません。
⑤浴場排水熱回収用温水器(熱交換器)の給水管にピンホールがないこと確認する
現在、多くの公衆浴場などで使われている熱回収用温水器は汚れた浴場排水と給水が管壁だけで
接しているため、腐食などで管にピンホールができた場合には、給水を汚染するおそれがあります。
浴場排水は非常に汚れていますので、ピンホールができていないが定期的に検査を行い、
汚染防止に努めるなど温水器の維持管理には十分な注意が必要です。
(厚生労働省のHP「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアル」参照 https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000577571.pdf)
レジオネラ属菌検査 税込み5,500円
浴槽水4項目検査 税込7,700円
原水等6項目検査 税込8,250円
安く・早く・正確にをモットーに行っております。