アリスの部屋
★浴槽の水質管理のお話★~Prat2~
お元気さまです!!
以前、浴槽の水質管理の①水質基準②検査方法③検査頻度のお話しをしました。
今回は、消毒方法に関して数回に分けてお話させていただきます。
▲浴槽水などの消毒方法は「管理要領等」で以下のようにさだめられています。▲
①浴槽水などの消毒方法に関する規定
・浴槽水の消毒に用いる塩素系薬剤の注入(投入)口は、浴槽水がろ過器内に入る直前に設置する
こと。
・浴槽水の消毒に当たっては、塩素系薬剤を使用し、浴槽水中の遊離残留塩素濃度を頻繁に測定して、
通常0.4mg/L程度を保ち、かつ遊離残留塩素濃度は最大1.0mg/Lを超えないよう努めること。
また、結合塩素のモノクロラミンの場合には、3mg/L程度を保つこと。
・ただし、原水若しくは原湯の性質その他の条件により塩素系薬剤が使用できない場合、原水若しくは
原湯のpHが高く塩素系薬剤の効果が減弱する場合、又は塩素系薬剤が使用できる浴槽水であっても、
併せて適切な衛生措置を行うのであれば、塩素系薬剤以外の消毒方法を使用できること。
・当該測定結果は検査の日から3年間保管すること。
②塩素系薬剤にはどのようなものがあるか
塩素系薬剤には、表に示すように、次亜塩素酸ナトリウム(液状)、次亜塩素酸カルシウム(散剤、顆
粒、錠剤)、 塩素化イソシアヌル酸(顆粒、錠剤)などがあり、その使用方法は種類によってそれぞれ
異なります。しかし、どの塩素系薬剤を使用しても、水中で次亜塩素酸が生じ、その殺菌効果によって消
毒が行われます。また、結合塩素のモノクロラミンも使用できること(浴槽水の終濃度3mg/L程度)が
厚生労働科学研究の調査により明らかにされています。モノクロラミンは安定な化合物ではないので現場
で生成を行う必要があります。
種類 | 有効塩素(%) | 性状 |
次亜塩素酸ナトリウム | 5~12 | 液体(アルカリ性) |
次亜塩素酸カルシウム | ||
さらし粉 | 30 | 個体(アルカリ性) |
高度さらし粉 | 70 | 個体(中性) |
塩素化イソシアヌル酸 | ||
トリクロロイソシアヌル酸 | 85~90 | 個体(酸性) |
ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム | 60 | 個体(弱酸性) |
③塩素系薬剤の注入(投入)方法
塩素系薬剤の注入方法には、自動注入方式による方法と投げ込みによる方法があります。
自動注入方式による方法には、塩素系薬剤をタイマーで制御し間欠的に注入するもの、循環水量に比例
して連続的に注入するもの、塩素濃度を測定してフィードバック制御で塩素濃度を一定に保つように必要
量を注入するものがあります。なお、自動注入方式は、薬液タンクと薬液注入ポンプから構成されていま
す。
投げ込みによる方法は、塩素系薬剤を管理者が浴槽などに直接投入する方法です。
いずれの方法においても、浴槽水の遊離残留塩素濃度を測定し、薬剤濃度が高くならないよう(1.0
mg/L程度までが望ましい。)注意する必要があります。自動測定機器はスケールの付着により誤差が
生じますので、自動機器とは別に手動での測定、機器の洗浄と補正が必要です。
(厚生労働省のHP「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアル」参照 https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000577571.pdf)
レジオネラ属菌検査 税込み5,500円
浴槽水4項目検査 税込7,700円
原水等6項目検査 税込8,250円
安く・早く・正確にをモットーに行っております。