アリスの部屋
★浴槽の水質管理のお話★~Prat4~
お元気さまです!!
今回はPrat3に引き続き、消毒に関してのお話をさせていただきます。
⑦塩素系薬剤で浴槽水を消毒する場合の注入(投入)量はどのくらいですか。
塩素系薬剤の添加量は、入浴者数、循環式浴槽の形態・仕様、ろ材などの汚れの状況、水質などによ
り、遊離残留塩素の消費量が異なるため、湯量(浴槽内+ろ過装置+配管内の合計)からだけでは一概
に決定することはできません。浴槽水の遊離残留塩素濃度を測定しながら、その量を決める必要があり
ます。なお、アンモニア性窒素が存在すると、目安としてその 10 倍程度の塩素が消費されるので注意
が必要です。
下記に参考として、遊離残留塩素の消費が全く無いことを条件に、湯量から求めた塩素系薬剤の添加
量の算出例を示します(有効塩素濃度は各塩素系薬剤に記載されています)。
例①
湯量が 10m3 の浴槽に、塩素系薬剤として有効塩素濃度 12%の次亜塩素酸ナトリウム溶液を用いて
浴槽水の遊離残留塩素濃度を 0.4mg/L にするには、
0.4mg/L×10m3=0.4g/m3×10m3=4.0g(≒4mL)
4mL×100/12=33.3mL
したがって、塩素系薬剤を 33.3mL 添加することになります。
例②
湯量が 10m3 の浴槽に、塩素系薬剤として有効塩素濃度 55%のジクロロイソシアヌル酸ナトリウム
を 1 錠(1 錠あたり 10g とする)添加すると、
10g×55%=5.5g
1 錠に含まれている有効塩素量は 5.5g となり、
5.5g÷10m3=0.55mg/L
したがって、塩素系薬剤 1 錠添加することにより、浴槽水の遊離残留塩素濃度は、0.55mg/L となりま
す。
⑧残留塩素濃度の測定にはどのような方法がありますか。
残留塩素の測定方法には、比色法(DPD 法)や吸光光度法、電流法などがあります。一般には、DPD
法を用いた携帯型の簡易測定器が使用されています。DPD 法(N,N-Diethyl-p-phenylene-diamine 法)
比色管にリン酸緩衝液、DPD 試薬を添加し、検水を取り、発色させます。検水中の残留塩素濃度に応じ
て桃~桃赤色へと瞬時に呈色しますので、速やかに(おおむね 1 分以内に)測定器の標準比色列と比色
し遊離残留塩素濃度を求めます。時間が経過すると結合塩素でも発色し、正確な測定ができなくなります
温泉水の泉質によっては DPD 試薬の反応を妨害することがあります。
発色した色を比色版と比較し測定する残留塩素測定器(DPD 法)では、着色や白濁している浴槽水
(薬湯や温泉など)では、測定できない場合があります。
(厚生労働省のHP「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアル」参照
https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000577571.pdf
レジオネラ属菌検査 税込み5,500円
浴槽水4項目検査 税込7,700円
原水等6項目検査 税込8,250円
安く・早く・正確にをモットーに行っております。