ここがポイント！正しいろ過装置の知識と維持管理～レジオネラ対策～

お元気様です！

今回は、『正しいろ過装置の知識と維持管理』についてです。

全国各地には、スーパー銭湯、健康ランド、ホテル、民宿、フィットネスクラブなどの民間施設、また、老人福祉センター、地域ふれあいセンター、温水プールなどに、入浴のためのさまざまな浴槽が設置されています。その大部分が、循環ろ過装置を備えた連日使用型循環浴槽です。そこでここでは循環ろ過装置の内容と維持管理について説明します。

　ろ過装置は砂式ろ過・カートリッジ式・珪藻土式にわかれる

浴槽水は、毛髪、皮膚、分泌物、排泄物、細菌など、入浴者が持ち込むものと、砂、埃などの環境による汚れで汚染されています。循環ろ過装置の役割は、このような汚染物質を捕捉吸着して浴槽水を常に美しく保ち、安全、快適かつ衛生的な浴槽施設を提供することです。

　循環ろ過装置の特徴とは？

入浴施設に設置されているろ過装置は、主にそのろ過方式から、砂式ろ過装置、カートリッジ式ろ過装置、珪藻土式ろ過装置、の3つに分けられます。

各方式にはいろいろ特色があるので、ろ過方式を選択するには使用目的、管理条件、経済性等を考慮し、検討する必要があります。

　安定した水質が維持できる砂式ろ過装置

砂式は、入浴者数による負荷の変動に強く、操作が容易で、比較的安定した水質が維持できます。そのためスーパー銭湯や一般公衆浴場などで、多く使用されています。

ろ過タンク内に天然砂やセラミックサンド、アンスラサイトなどのろ過砂を積層してお湯をろ過します。ろ過装置の中には、ろ過助剤としてパック（ポリ塩化アルミニウム溶液）や硫酸バンド（硫酸アルミニウム）を注入して、より精度の高いろ過を行っているものもあります。

ろ過能力は、ろ過速度に左右されますが、一般に25～50ｍ/Ｈのものが使われています。しかし、ろ過精度を考えると40ｍ/ｈ以下が望ましいといえます。

また、ろ過速度が遅くなるほど設備スペースが大きくなり、ろ過砂逆水量も多くなります。ろ過砂が目詰まりしたらお湯を逆に流して（逆洗）ろ過砂に捕捉された汚濁物質を排出し清掃します。

その回数は、公衆浴場における衛生等管理要領の中で、週一回以上は定期的に行うことになっていますが、使用する浴槽の負荷の大小により毎日か2～3日に一回必要となります。そして、ろ過砂の逆洗と同時に、ろ過装置自体がレジオネラ属菌の供給源とならないように、1週間に1回以上の消毒が必要です。

　設備スペースをとらないカートリッジ式ろ過装置

カートリッジフィルターには、合成繊維の意図を筒状に巻いたものやポリエステル不織布をプリーツ上にしたものがあります。これはろ過水量に応じた本数をろ過タンク内に収納し、カートリッジフィルターの外面より内部へ通過させることによって汚濁物質を捕捉します。

カートリッジフィルターは、一般的に逆洗いして再度使用することではできないので、定期的に交換が必要になります。そのため使用済カートリッジは消耗品として破棄します。

ろ過タンクのおおきさに比べ、大きなろ過面積が得られるために砂式よりも設備スペースが小さくなります。

　珪藻土式ろ過装置は3方式の中で一番制度が高い

ろ過タンク内のろ過水量に応じた数のろ過エレメントが収納されているのが珪藻土ろ過装置です。ろ過エレメントに珪藻土粉末を付着させてろ過膜を作りろ過するので、3方式の中では最もろ過精度が高いといわれています。

ろ過膜が目詰まりしたら珪藻土を洗い流し、新しい珪藻土を付着させてろ過膜を作りなおします。ろ過エレメントには、筒状、葉状、円板状、袋状のものがありますが、ろ過膜が均等にできて、洗浄が容易なものが望ましいでしょう。

カートリッジ式と同様に、ろ過タンクの大きさに比べ、大きなろ過面積が得られるために、設備スペースが小さくなります。

お客様の安心・安全のために施設管理を徹底しましょう！！

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